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保育園の午睡事故事例から学ぶ対策|「こまめな見守り」が必要な理由

  • 20 時間前
  • 読了時間: 6分

保育園での午睡時間は子どもが静かに眠る大切な時間ですが、実は重大事故が最も発生しやすい時間帯でもあります。


特に乳児は外見上の変化が分かりにくく、異常の発見が遅れるリスクがあります。


本記事では、実際の事故事例や統計データをもとに、午睡中の事故が起きる理由と、現場で実践できる具体的な対策を分かりやすく解説します。


保育園の午睡事故事例と発生の傾向


1.乳幼児の死亡事故の多くは睡眠中に発生している


「教育・保育施設等における事故報告集計」という内閣府が取りまとめている統計情報が毎年公表されています。その統計データの最新6年分を集計して表にまとめました。


保育施設における事故報告件数は年々増加していますが、死亡事故件数は減少傾向とみてとることができます。


また死亡事故発生時の状況としては、睡眠中に発生する割合が約7割と高い比率を占めていることが分かります。


出典:『教育・保育施設等における事故報告集計』から作成


2.乳幼児突然死症候群(SIDS)や窒息事故の現状


午睡中の重大事故において、特に注意が必要なのがSIDS(乳幼児突然死症候群)です。


SIDSとは、「原因が分からない原則1歳未満の児に突然の死をもたらした症候群」と定義されているものです。日本での発生頻度は出生6000~7000人に1人で、生後2~6か月に多く、まれに1歳以上で発症することもあります。


そのリスクの一つがうつぶせ寝と考えられており、あおむけ寝を推奨するキャンペーンが始まってから発生率は顕著に低下し、国内においては1997年に538名だった死亡者数も2018年には60名と明らかに減少しました。


3.なぜ事故は防げなかったのか?過去の事例から見る共通点


事故が発生する背景には、複数の要因が絡み合っていることが指摘されています。


SIDSの要因は、未だに解明されておらず不明なことが多くありますが、現在ではTriple Risk Modelという要因の仮説が提唱されています。


これは危険因子を一般的な要因(脆弱性:貧困・未熟性・性別・人種など)と月齢要因(自律神経の調節の発達段階)、促進要因(外因性ストレス:睡眠状態・体位・感染など)の3つに分類するもので、これらの要因が重なることで突然死が惹起されるとされています。


保育園で午睡事故を繰り返さないための「保育者の援助方法」

事故を未然に防ぎ、子どもたちが安心して眠れる環境を整えるためには、具体的なガイドラインに基づいた援助が不可欠です。


1.0歳児5分、1・2歳児10分おきのチェックを形骸化させない工夫

これらのような背景から、子どもたちの安全のためにも保育士の方々には様々な対策をしてもらっています。具体的なガイドラインとして、厚生労働省からも平成28年に教育・保育施設等における事故防止及び事故発生時の対応のためのガイドラインを定めて公表されています。


2.仰向け寝(あおむけ)の徹底と、顔周りの安全確認


このガイドラインにおいて、睡眠中の安全な環境を確保するためのポイントとして以下の点が示されています。


  • 医学的な理由で医師からうつぶせ寝をすすめられている場合以外は、 乳児の顔が見える仰向けに寝かせることが重要。何よりも、一人にし ないこと、寝かせ方に配慮を行うこと、安全な睡眠環境を整えること は、窒息や誤飲、けがなどの事故を未然に防ぐことにつながる。

  • やわらかい布団やぬいぐるみ等を使用しない。

  • ヒモ、またはヒモ状のもの(例:よだれかけのヒモ、ふとんカバーの内側のヒモ、ベッドまわりのコード等)を置かない。

  • 口の中に異物がないか確認する。

  • ミルクや食べたもの等の嘔吐物がないか確認する。

  • 子どもの数、職員の数に合わせ、定期的に子どもの呼吸・体位、睡眠状態を点検すること等により、呼吸停止等の異常が発生した場合の早期発見、重大事故の予防のための工夫をする。


午睡事故対策の国や自治体の動向と、ICTを活用した事故防止対策

令和8年度(2026年度)の新年度予算案においても、こども家庭庁は継続して保育施設における安全管理の強化を支援しています。特に「睡眠中の事故防止対策」として午睡センサ―の導入は推奨されており、補助金も用意されています。


1.こども家庭庁の指針と自治体の補助金

国は「教育・保育施設等における事故防止ガイドライン」に基づき、目視による確認を補完する「見守り機器」の導入を推奨しています。


令和7年度には、多くの自治体で以下のような補助金が実施されました。そのため、令和8年度においても実施される事が予想されます。


令和7年度に補助金を実施した自治体の例

千葉市

「事故防止推進事業」にて、午睡センサー導入等に1施設あたり最大50万円を補助。

福岡市

「安全対策事業補助金」において、事故防止に資する見守り機器の導入を支援。

横浜市

「保育所等ICT利活用推進事業」において、事故防止に資する見守り機器の導入を支援。


2.午睡チェックシステムなら「ベビモニ」


自治体の補助金対象となる見守り機器の中でも、運用負荷を最小限に抑えつつ高い安全性を実現するのが、午睡チェックカメラ「ベビモニ」です。

完全非接触のAI見守り

天井設置のAIカメラ1台で、12人程度まで同時に見守ります。センサーの装着忘れや、園児の誤飲・肌トラブルといった物理的リスクを解消します。

AIカメラが「うつ伏せ」を即座に検知

AIカメラが寝姿勢をリアルタイムで観測。万が一の「うつ伏せ寝」を検知した際は、タブレットへ瞬時にアラートを通知し、目視確認を強力にバックアップします。

監査対応の自動化

5分ごとのチェック結果を自動で記録。手書きの負担をなくすことで、保育士が「書類作成」ではなく「こどもの観察」そのものに集中できる環境を整えます。


「ベビモニ」は、保育士の安心を支えるための「事故防止対策」として、多くの園で採用されています。


まとめ


保育園の午睡事故は件数自体は多くありませんが、死亡事故の多くが睡眠中に起きている点が大きな特徴です。多くの事例では、体位確認不足や見守りの形骸化など複数要因が重なっています。


そのため重要なのは、形式的なチェックではなく実際に状態を確認する見守りの徹底です。ガイドラインに基づく定期確認と安全な睡眠環境の整備に加え、ICTなどの仕組みを活用し、確実に実行できる体制づくりが事故防止の鍵となります。


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