top of page

こども家庭庁の調査でわかった、保育園のICT導入現状と午睡チェックのこれから

  • emcjpn
  • 6月11日
  • 読了時間: 5分

更新日:2 日前

保育士の皆さんの負担を減らし、子どもたちと向き合う時間をもっと増やせたら──。


そんな想いから、今、保育現場では「ICT」や「午睡チェックセンサー」の導入が少しずつ広がり始めています。


本記事では、こども家庭庁が令和7年に実施した調査結果と導入事例をもとに、ICTや午睡チェックセンサーの導入状況や効果についてご紹介します。


ICT導入は当たり前?全国で進むデジタル保育

保育業界でもICT活用が加速し、今や“特別な取り組み”ではなくなっています。ここでは全国的な導入状況や、主に使われているICT機能をご紹介します。


全国の84.4%の施設が何らかのICTを導入済み

こども家庭庁が令和7年に実施した調査では、全国の保育施設のうち約84.4%が、何らかのICTツールを導入していることが分かりました。


以前は一部の先進的な園に限られた取り組みという印象もありましたが、いまでは都市部・地方を問わず、園の規模にかかわらず広がりを見せています。ICTはすでに、保育現場における「当たり前」の存在になりつつあるのです。


ただ、導入しただけで終わらせず、継続的に活用していくことが重要です。職員間での情報共有や運用ルールの明確化といった工夫も求められています。


ICTは「導入すること」自体が目的ではなく、保育の質を高めるための手段。どのように活かすかが、これからますます問われていきそうです。


特に進んでいるのは「保護者連絡」「登降園管理」

中でも導入が進んでいるのが、保護者との連絡アプリや登降園管理のシステムです。


たとえば、保護者からの欠席連絡をアプリで受け取れるようになったことで、電話対応の負担が減ったという園もあります。


タイムカードの代わりにタブレットで打刻できるようにした結果、記録の正確性も上がり、報告業務がスムーズになったという声もよく聞かれます。


また、こうしたICTツールは、職員同士の引き継ぎや情報共有にも役立っています。紙での伝達に比べてミスが減り、チームとしての連携が取りやすくなったと感じる保育士も少なくありません。

一度、午睡中の安全対策について見直してみませんか?


次の注目は「午睡チェック」センサー

ICTの活用が広がる中、いま注目されているのが午睡チェックセンサーの導入です。ここでは、その導入状況と、現場のリアルな声をご紹介します。


午睡チェックセンサーの導入は始まったばかり

ICTの中でも、午睡チェックセンサーの導入率は現在19.4%にとどまっています。


この数値から、多くの園ではこれから検討が進む段階にあることがわかります。見方を変えれば、今後の広がりが期待される分野であり、注目が高まっている領域といえるでしょう。


特に午睡の時間帯は、保育士が5〜10分おきに園児の様子を目視で確認し、手書きで記録する必要があるため、集中力と体力の両面で大きな負担がかかります。


午睡チェックセンサーを活用することで、この業務の負担を軽減しながら、記録の精度や安全性の向上を図ることができます。


導入園からは「安心感がある」「見守る時間の質が向上した」との声も

導入した園の保育士からは、「ずっと神経を張り詰める必要がなくなった」「見守りの質が変わった」といった声が多く聞かれます。


特に、異常があった際に即座にアラートが出る仕組みは、万が一に備えるうえで現場の安心感につながっているようです。


また、手書きの記録が不要になることで、午睡の見守り中にも他の業務に目を向けやすくなったという意見もあります。「心にも余裕が生まれた」といった声も少なくありません。


事例:「るんびにこどもえん」が実現した安全性の向上と負担軽減

岩手県花巻市の「るんびにこどもえん」では、午睡チェックにカメラ型午睡チェックセンサー「ベビモニ」を導入し、カメラで園児の状態を常時モニタリングしています。


報告書によると、職員の「安心して見守れるようになった」という声や、「万が一があっても気づけるという安心感がある」といったコメントが紹介されています。


これまで保育士が一人で担っていた責任を、ICTが“見守りのパートナー”として支えてくれることで、心理的・身体的負担が大幅に軽減されたとのことです。


ベビモニに関する製品の問い合わせはこちらから! 



ICT導入で保育士の働き方はどう変わった?

ICTの導入は、単なる業務負担の軽減にとどまらず、保育士の働き方そのものを変えつつあります。ここではその変化をご紹介します。


登降園管理・連絡帳・計画記録がラクに

登降園時の打刻、保護者への連絡帳記入、日々の計画書作成…。こうした業務の多くがICT化により、タブレットやPCから簡単に入力できるようになっています。


職員の中には、「操作に慣れるまでは不安だったが、いまでは紙よりも早く、正確に記録できる」と感じる方も少なくありません。


また、計画書や記録の共有もクラウド上で可能になり、主任や園長によるチェックも簡易化。園全体で業務フローがスムーズになったという実感も増えています。


時間が生まれた分、子どもと向き合える時間が増えた

ICTによって業務時間が削減されることで、「余裕のある時間」が生まれたとの声も上がっています。


その時間を使って、子ども一人ひとりと丁寧に関わったり、環境構成に取り組んだりと、保育の本質に時間を使えるようになっているようです。


ある園では、「書類に追われる保育から、子どもの姿に向き合う保育へと戻れた」と話す職員もおり、ICTは単なる効率化ではなく、保育の在り方自体を支えるものになりつつあります。

一度、午睡中の安全対策について見直してみませんか?

まとめ

午睡チェックセンサーや保育ICTは、単なる便利ツールではなく、保育士が子どもと向き合える時間を守る仕組みです。


「うちの園でもできるかも」と感じたなら、その気持ちが“はじめの一歩”です。保育の現場を支える新しい選択肢として、ICTを前向きに取り入れてみてはいかがでしょうか?

bottom of page