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保育施設が活用できる補助金とは?最新情報をまとめてご紹介!

  • emcjpn
  • 4 日前
  • 読了時間: 8分
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子どもたちの安全と、保育士さんの働きやすさ。この2つは、質の高い保育を行う上で欠かせない要素です。しかし、理想的な施設運営には、大きな費用が伴うことが多いかと思います。

 

そこで活用したいのが、国や自治体による補助金制度です。これらの制度は、保育施設が質の高い保育の実現を実現する支えとなります。

 

この記事では、難しくなりがちな補助金の情報を、分かりやすくご紹介します。補助金申請で失敗しないための大切な確認ポイントも解説しますので、ぜひお役立てください。

 

育施設が活用できる補助金は大きく分けて4種類!


保育施設向けの補助金は、主に「施設整備」「ICT化」「環境改善」「地域支援」という目的によって分類されます。まずは主要な3つの国庫補助金を比較表で見てみましょう。

 

補助金名

目的

主な対象事業

保育所等整備交付金

待機児童解消、 施設のハード面強化

新設、増築、改築、防音・防犯対策など大規模な整備

ICT化推進事業

保育士の業務負担軽減、 生産性向上

登降園管理、保育計画作成システム、見守り機器の導入

保育環境改善等事業

利用児童の安全確保、 多様なニーズに対応

障害児・医療的ケア児対応改修、午睡センサー、感染症対策機器

保育所等整備交付金(施設の新設・改修向け)

「保育所等整備交付金」(現在は「就学前教育・保育施設整備交付金」として運用されることが多い)は、施設の土台となるハード面を支援する、最も規模の大きな補助金です。


老朽化対策や定員拡大を目指す施設にとって、非常に重要度の高い制度となります。

 

  • 対象事業の例:

    • 保育所等の新設、増築、改築

    • 老朽化した施設の修理・改造

    • 防音壁の整備や防犯対策の強化


  • 特徴:

    • 事業規模が大きいため、自治体を通じて申請を行う必要があり、事前の計画策定と承認が必須です。

    • 主に認可保育所や認定こども園などが対象となりますが、具体的な要件は年度や地域の計画によって変動します。


▼参考資料


保育所等におけるICT化推進事業(ICT・見守り機器導入)

「業務の効率化」は、保育士さんの心と時間のゆとりを生み出します。


この補助金は、保育士さんの業務負担を軽減し、子どもと向き合う時間を増やすためのICT機器やシステムの導入を目的としています。

 

  • 補助対象となるシステムの例:

    • 登降園管理システム(出欠集計、延長保育料計算の自動化)

    • 保育計画・記録の作成、管理システム(保育日誌、成長記録など)

    • 保護者との連絡帳アプリやキャッシュレス決済システム


  • 特徴:

    • システム導入費用だけでなく、同時に導入するタブレット端末やパソコンなどの周辺機器購入費用も補助対象となる場合があります。

    • 機能数や施設規模に応じて補助基準額が定められています。

 

 

保育環境改善等事業(安全管理設備・衛生対策)

子どもの安全は、保育の根幹です。


この事業は、事故防止対策や感染症対策など、「今日からできる安心」を実現するための設備導入や、多様な保育ニーズへの対応を支援します。

 

  • 対象となる環境改善・安全対策の例:

    • 障害児や医療的ケア児を受け入れるためのバリアフリー改修や設備の整備

    • 病児保育事業(体調不良児対応型)を実施するために必要な改修

    • 睡眠中の事故防止のための見守り機器(午睡センサー)の購入

    • 感染症対策のための空気清浄機、消毒液、衛生用品などの購入費用


  • 特徴:

    • 施設運営上の緊急性や喫緊の課題(例:熱中症対策、感染症対策)に対応するため、比較的柔軟に活用できるケースがあります。

 


自治体独自の補助金(設備更新・備品購入・安全対策)

国の補助金が大規模な事業に特化しているのに対し、自治体独自の補助金は「地域に寄り添ったきめ細やかな支援」が魅力です。


少額の備品購入や、国庫補助金では対象外になりやすい経費をカバーできることがあります。


  • 特徴:

    • 国の補助金に上乗せして支給されるケースや、地域特有のニーズ(例:認可外施設への支援、職員宿舎借り上げ支援など)に対応する場合があります。

 

  • ポイント: 

    • 自治体の「保育課」「子育て支援課」などのウェブサイトや窓口で定期的な情報収集が必要です。地域の情報が一番豊富に集まる場所なので、こまめにチェックしてみましょう。

 

補助金選びで迷ったら押さえる判断基準

「たくさんあって、どれを選べばいいか分からない...」と迷った際は、以下の3つの基準をクリアできているかチェックすることで、迷いなく選択ができます。

判断基準

確認ポイント

失敗を防ぐために

施設の目的と合致するか

解決したい課題(老朽化、業務非効率、安全リスク)に対して、補助金が直接的な解決策を提供できるか。

「何をしたいか」を明確にしてから、補助金を探しましょう。

補助率と上限額が適切か

補助率(例:1/3、1/2)や上限額が、予定している事業費に対して現実的か。

補助金頼みにならず、自己資金の準備計画も同時に立てましょう。

申請のタイミングが合うか

申請期間と、事業実施希望時期が適合しているか。特に大規模事業は数年前から計画が必要です。

内示前に着手すると対象外になる鉄則を常に念頭に置きましょう。

保育施設が活用できる補助金の申請の流れとは 

補助金の申請プロセスは厳格に定められています。少し複雑に感じるかもしれませんが、手続きの流れを把握しておけば安心です。

 

【フロー図で解説】申請から補助金受給までの5ステップ

一般的な国や自治体の補助金が交付されるまでの流れを、ステップ形式で分かりやすくまとめました。


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特に注意すべき「内示(交付決定)」のタイミング

補助金申請における最も重要なルールは、「内示(交付決定)前の発注・契約は原則として補助対象外となる」ことです。

 

内示とは、補助金の交付が正式に決定されることです。


焦って内示より前に機器を購入したり、工事業者に契約を発注したりしてしまうと、せっかくの支援を受ける資格を失ってしまいます。

 

自治体からの「内示決定通知」が届くまでは、絶対に発注を行わないよう、申請に関わるすべての方で細心の注意を払いましょう。

 

補助金の申請で失敗しないための確認ポイント

「申請したのに補助金が受け取れなかった」という事態を避けるために、確認すべき3つのポイントを見ていきましょう。

 

提出前に必ずチェックしたい「事前申請」の有無

保育所等整備交付金のような大規模な補助金の場合、本申請の前に「事前申請」や「意向調査」のステップが必要です。

 

これは、自治体が国の予算に組み込んでもらうために、早めの段階で施設のニーズを把握する重要な手続きです。


この事前申請を逃してしまうと、その年度の本申請の窓口は開かないことになります。

 

大規模な整備・改修を検討している場合は、年度が替わる前の早い段階で、必ず自治体の担当窓口に「意向調査の時期」を確認しましょう。

 

意外と対象外になりやすい経費がある

補助金は事業の実施に直接的に必要な経費を支援しますが、何でも対象になるわけではありません。


特に以下の経費は、対象外となることが多いため注意が必要です。

土地の取得費や建物の賃借料

施設を建設・改修する費用は対象ですが、土地そのものの購入費用は通常対象外です。

既存のリース契約費用

新規導入ではなく、既に契約しているリース物件の費用は対象外となります。

消費税や振込手数料

消費税額、金融機関への振込手数料、収入印紙代などは対象外となることが一般的です。

間接的な人件費

既存職員の賃金など、補助事業に直接関係しない人件費は原則として対象外です。

自治体ごとに違う“適用範囲”の落とし穴

国の補助金であっても、自治体が実施主体となる場合、その自治体の判断によって細かな「適用範囲」が異なることがあります。

 

  • 認可外保育施設の扱い: 国のICT補助金などは認可外施設の一部も対象に含まれますが、自治体が独自に**「認可施設のみ」**と制限を設けている場合があります。

  • 経費の計上方法: 「購入」のみが対象か、「リース契約」も含むのかなど、経費の計上方法に制限がある場合があります。


申請書を作成する際は、必ず自治体の募集要項(交付要綱)を熟読し、少しでも疑問に感じた点は「事前に窓口に質問」して解消することが、失敗を避ける一番の近道です。

 

まとめ

保育施設が補助金を活用することは、一時的なコスト削減に留まらず、未来の保育環境、そして職員や子どもたちの笑顔を守るための「未来への投資」です。

 

補助金制度は複雑で難しく感じるかもしれませんが、「施設の課題解決」と「国や自治体の目的」を合致させることが成功の鍵です。

 

まずは、お持ちの課題を明確にし、本記事でご紹介した補助金の中で最も適したものを探し、勇気を出して自治体の窓口に相談することから、理想の保育環境づくりを始めてみましょう。

 
 
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