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乳幼児突然死症候群(SIDS)について分かっていること

更新日:2022年8月22日



乳幼児突然死症候群(SIDS)とは何か


乳幼児突然死症候群とは、主に生後数ヶ月から1年未満の乳幼児が、事前の予兆や既往歴のないまま原因が分からないまま死に至ってしまう病気のことです。稀に1歳以上の幼児においても発症することが確認されています。

SIDSは、窒息や事故とは異なり解剖や既往歴からは原因が判明しないことに特徴があります。それまで元気に生活していた乳幼児が突然亡くなってしまうことから、どうにか発症メカニズムの解明や予防ができないかと、厚生労働省が「SIDS診断ガイドライン」を定めて症例に対しての知見を収集・検証できる体制を整備していたり、「乳幼児突然死症候群(SIDS)対策強化月間」を定めて予防に対する広報活動を行っていたりします。



国内での発症数の推移


国内において令和2年には87名、令和元年においては78名の乳幼児が亡くなっており、乳児期の死亡要因としてはそれぞれ3位と4位となっています。

それ以前の死亡者数と10万人あたりの死亡率と比較しても、年々減少傾向にあることは確かなようです。

出典:厚生労働省『人口動態調査』より筆者作成



SIDSを予防するために


乳幼児突然死症候群が発症にいたるメカニズムは未だに明らかになっていませんが、主に睡眠中に発生する病気であり、過去の実証結果からうつ伏せ寝を避けることによって死亡率を下げられることがわかっています。

また、厚生労働省の乳幼児突然死症候群(SIDS)についてのページには、以下のような取り組みをするようにが記載があります。


(1) 1歳になるまでは、寝かせる時はあおむけに寝かせましょう SIDSは、うつぶせ、あおむけのどちらでも発症しますが、寝かせる時にうつぶせに寝かせたときの方がSIDSの発生率が高いということが研究者の調査からわかっています。医学上の理由でうつぶせ寝を勧められている場合以外は、赤ちゃんの顔が見えるあおむけに寝かせましょう。この取組は、睡眠中の窒息事故を防ぐ上でも有効です。
(2) できるだけ母乳で育てましょう 母乳育児が赤ちゃんにとっていろいろな点で良いことはよく知られています。母乳で育てられている赤ちゃんの方がSIDSの発生率が低いということが研究者の調査からわかっています。できるだけ母乳育児にトライしましょう。
(3) たばこをやめましょう たばこはSIDS発生の大きな危険因子です。妊娠中の喫煙はおなかの赤ちゃんの体重が増えにくくなりますし、呼吸中枢にも明らかによくない影響を及ぼします。妊婦自身の喫煙はもちろんのこと、妊婦や赤ちゃんのそばでの喫煙はやめましょう。これは、身近な人の理解も大切ですので、日頃から喫煙者に協力を求めましょう。


全国の保育施設における取り組み


厚生労働省が定めた保育施設における運営ガイドラインである「保育所保育指針」には、午睡時間中については、「安全な環境を用意しましょう」とのみの記載で具体的に指示がされているわけではありません。

これとは別に、各自治体が定めているガイドラインにおいて、午睡チェックを0歳児は5分に1度、1,2歳児は10分に1度行い、記録に残すよう明記していることが多く見られます。

これらのガイドラインには、子どもの顔色などの様子がはっきりと見えるように部屋の明るさを十分に保つことや、部屋の温度、呼吸の確認などを取るようにさらに細かく支持されているケースもあります。


参考:厚生労働省告示第141号「保育所保育士指針」

参考:厚生労働省「保育所保育指針解説」



午睡チェックシステムが寄与できること


これまで説明してきたような取り組みを日本全国の保育施設で行っていますが、保育士は子どもを見守りると同時に、手書きやシステム上で記録まで残すような作業まで行う必要がある労働環境は決して簡易なものではなく、施設の就業体制や人員の能力によってはかなり重い負担であることであると考えられます。


そこでベビモニでは、天井に設置したカメラで子どものうつ伏せ姿勢などの異常を検知し、5分ごとの記録作業を自動化させることによって、見守りにおける「精神的負荷」と記録作業の「業務負荷」の軽減を実現しました。


保育士が子どもに向き合う時間を十二分に確保することで、未然に防げる現場の事故があると私たちは考えています。

エッセンシャルワーカーと呼ばれる、生活していくためには必要不可欠な労働者が、今後もより一層働きやすい環境をつくっていけるようシステムの精度や使い勝手の向上に取り組んでいきます。




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